夜峰と久木野

久木野から見た夜峰(912,9m)
 阿蘇山の西南端に夜峰(よみね)と呼ばれ
る円錐状の山があります。
 健磐龍命のお妃、阿蘇都媛(あそつひめ)
がお産をされる時のこと、身重のお姿を人
に見られるのを嫌われる媛の願いを聞き、
命は一夜のうちにこの山を築き、山の陰に
産所を設けられました。
 夜峰というのは、一夜のうちに作った峰と
いう意味なのです。
 そして、この夜峰がこわれないように、と
め釘を打たれました。人々はその地を「久
木野」(くぎの)と呼ぶようになったというこ
とです。久木野(阿蘇郡南阿蘇村)は、夜峰
の南東の方角にあたります。
西側から見た夜峰
夜峰の左下の谷に地獄温泉、垂玉温泉が湧く

*参考資料*
「阿蘇の昔むかし」(立野ダム工事事務所)